今回は昨年の夏に撮ったニセコアンヌプリの写真になります。その時はまだカメラを初めてから10か月くらいで十分に一眼カメラを使いこなせていない状態でしたが、ニセコアンヌプリでの星空撮影はカメラを始めた当初からのいつか行いたい思っていたこともあり、新月期のある晴れた日思い切ってチャレンジしてきました。
生まれて初めて見る感動の雲海
星空撮影が目的なので本来ならナイトハイクで夜になってから登頂してもよかったのですが、下見したことのない初めての山でしたので安全を考え日が暮れる前に登頂できるよう15時くらいに山を登り始めました。山頂にある避難小屋で仮眠ができるよう寝袋やマットをザックに積みこみました。
途中深い霧に包まれましたがすれ違い下山してこられる方の「上は晴れてるよ」という言葉を信じてひたすら登りました。山頂に近づくとその言葉どおり深い霧がすっと晴れて眼下には雲海が広がっていました。「すごい」43歳にして初めて見る大雲海の景色を前に一瞬それ以上の言葉を失いました。コースタイム2時間のところゆっくり歩いたせいで3時間以上かかってしまい陽がだいぶ傾いてきていました。「記録しないと」急いで三脚とカメラをセットして撮影しました。
刻々と形を変える雲海に向けて夢中でシャッターを切りました。気が付くと夕陽が雲海の向こうに沈んで空を赤く染め、感動的な夕暮れの雲海ショーはあっという間に終わりです。
雲海の上、満天の星空ショー
日が暮れた後星空撮影までの数時間避難小屋で仮眠しました。夜9時ごろそろそろ星空撮影をしようと避難小屋から外に出ると強風と霧雨が顔に吹き付け、星がなかなか確認できません。「さっき眼下に見ていた雲海の中にいるのか。。」星空撮影は無理かもしれないけど、雲海が晴れることを期待してとにかく撮影の準備を始めました。
ニセコアンヌプリ山頂から立ち昇る天の川
待つこと1時間、雲海の高度が一瞬下がりまっすぐに立ち昇る天の川がはっきりと見えました。
数枚撮ると天の川はまた霧に包まれ姿が確認できなくなってしまいました。
雲海と倶知安の夜景
幸い天の川の方向とは反対方向になる倶知安と羊蹄山の方向は視界が晴れていました。もう少し天の川を撮るつもりでしたが予定を変更して倶知安の夜景と星空を撮影しました。雲海と眼下の倶知安の街の明かりがとてもきれいです。
下の写真は約50分星の軌跡。この時が初めての星ぐるぐる撮影でしたがそれなりにうまく撮ることができました。
その時の情景をタイムラプスで。短いですが雲海が目まぐるしく形を変えているのが分かります。
フィナーレ感動の朝
星空撮影をいったん終了し再び避難小屋へ。絶え間なく吹きつづける強風の音であまり眠れませんでしたが何時間か休みました。外に出ると羊蹄山の上空に月が高く昇り東の空がすでに明るくなってきていました。雲海はまだ衰えることなくもくもくと生まれ流れています。
やがて日の出前。絹のようになった薄い雲海の層が一帯を覆い、その下に倶知安の街並みが透けて見えとても幻想的です。
日の出の直前に小学生くらいの子供一人と大人二人のパーティーが登頂してこられました。そのパーティの大人の方の一人が日の出を眺められているのをシルエットに一枚パシャリ。ちなみに左手にある石組みのような土台は戦時中ゼロ戦の翼の着氷実験を行った観測所跡とのこと。モニュメントはその観測所跡を示す記念碑。
もう一枚そのモニュメント越しに一枚パシャリ。
最後に羊蹄山と冬にはスキー場のコースとなっている尾根を。とてもすがすがしい朝でした。
とこんな感じでビギナーズラック的にとても感動的で素晴らしい景色の数々を一日で体験することができました。またいつか再び訪れてみたいと思っています。
ナイトハイクなど登山のアクセスは
ニセコアンヌプリの登山コースは大きく3つありますが、登りやすさなどを考えるとニセコ五色温泉野営場近くの登山口から登るコースが最適と思われます。