JXTGエネルギー室蘭製造所が4月1日で操業停止(ライトアップはしばらく続く)した。自分は工場夜景を撮り切れるレンズを持っていないのでいわゆる工場夜景というものをまだ一度も撮った事がない。
室蘭の工場夜景を長年撮ってきた方々にとっては非常にショックで大きな出来事だったみたいだ。そんな方々に敬意を払いつつ、工場のともし火の残る室蘭の夜景を撮りに行った。
いつまでも変わらぬ星の光、時代とともに消えゆく工場の光
夕方撮影スポットの山頂に着くと珍しく同業者の方がいた、しかも女性。自分より1時間も早くから望遠レンズのカメラ2台体制で撮り続けているという。
陽はすでに沈みトワイライトのきれいな時間が始まっていた。先着の女性カメラマンの邪魔にならないように断りながら前に入り何枚か撮らせていただいた。ほんのりと街や工場の明かりが灯り空がピンク色に染まるとてもきれいな光景が広がっていた。
暗くなり女性カメラマンが帰られたあと前から撮りたいと思っていた室蘭の夜景と星ぐるぐるを撮影開始。白鳥大橋のライトアップの光がライトピラーのように上空にまっすぐ伸びていたのはうれしい誤算。北天の中心に合わせたつもりだったけどちょっとずれてしまった。星は50分の比較明合成ですが、新月期とはいえ街の明かりがある中でこんなに星が捉えられる室蘭はやっぱり素晴らしい。
ちなみに白鳥大橋を渡った左手の工場群が今回操業停止が決まりやがて失われてしまう光です。なくなるとここからの夜景もだいぶ寂しい感じになってしまうと思います。
岩ごろごろイタンキ浜
夜景撮りを終えた後車でほど近い室蘭の浜イタンキ浜に向かった。目的は浜に点在する特徴のある岩と海岸線から昇る天の川と絡めて撮ること。
ここは昨年11月にも訪れた場所で今回2回目。前回は時期的にオリオンを撮ったのですが、その時次来るときは天の川を撮りに来ようと思っていた。
2枚ほど天の川が岩の上にアーチを描く感じでパノラマで撮ったもののアーチの先が街明かりで白くなってアーチ描けず切り取り。結果甘い構図の写真になってしまった。
ここの石灰岩の白い縞模様の層の岩がとても好きなのですが、夜に撮るとどうしても色味が悪く映りうまく表現できません。なかなか自分のイメージ通りに撮るのは難しい。
海外感あふれる岩場で
イタンキ浜で思ったほどの写真が撮れなかったけど気にせず予め念入りに下見していた次のスポットへ。
イタンキ浜からさほど離れていない場所ですが岩の特徴が少し変わり一瞬ここは海外かと思わせる鋭く切り立った岩が目の前に迫ってきます。
イタンキ浜でみた天の川よりもはっきり見え天の川の右上のさそり座も尾の部分までしっかり確認できた。ここも12枚2段の大パノラマで撮ったけど間延びする構図だったので4枚切り取り。
続いて切り立った岩場の間から天の川。海岸沿い足元の丸みを帯びた小ぶりの石が切り立った岩場までうまく視線誘導してくれている。
ちょうど満潮時で履いていたスノーブーツの上まで冠水し中はびびょびちょになってしまいましたが満足な天の川の写真が撮れました。
夢中で撮り続けているとやがて東の空が明るくなり天の川がいつものようにやさしく淡い色に変わりやがて消えていきました。
という感じで久しぶりの室蘭でしたが、ほとんど休むことなく夜通し撮影を続けめいいっぱい楽しむことができました。
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