星景

サイロと星空 at 十勝地方

先週十勝方面に星撮りに行ってきました。昨年2月ジュエリーアイスで有名な大津海岸に天の川を撮りに行って以来です。今年はは昨年と違いジュエリーアイスがだいぶ上がっていたようですが、あえてそこはスルーして最近個人的にはまっているサイロをいくつも回ってきました。

十勝・帯広地方にはまだたくさんの昔ながらのサイロが残されていますが、近年の化学的な牧草ロールの発酵方法によりほぼ実使用はされていません。今回現地ロケハン中にお会いしたサイロの所有者である牧場主さんの何人かとお話させていただく機会がありましたが、その他の利用法はなくいずれは崩壊してなくなっていく運命しかないようです。

どこか愛嬌と温かみを感じる昔ながら石造りのサイロがなくなってしまうのは個人的にとても淋しく感じますが、牧場主さんの話を聞きながらこのような風景と星空をまだ撮れることに感謝しながら撮影しました。

サイロとオリオン

最初はそれぞれ微妙に造りや色の違う3つのサイロが身を寄せ合うように佇むトリプルサイロ。夜行くと残念ながら近くのナトリウム灯の色かぶりがひどかったため、前景は昼間に撮影した写真を合成しています。

(2020撮影 α7ⅲ,sigma14mm f1.8 art:星景6枚スタック,iso1600,f2.0,ss20,LEEソフトフィルターNo.3使用/前景.iso100,f7.1,ss1/320)

次は一本木とサイロ。ここも近くに街灯がある明るい場所でしたが星空はものすごくクリアに出ています。

(20200121撮影 α7ⅲ,sigma14mm f1.8 art:7枚スタック,iso1600,f.2.0,ss20 LEEソフトフィルターNo.3使用)

雪原にぽつんと佇むような赤い屋根のサイロと作業小屋。作業小屋は牧草ロールの保管場所としてまだ使われているようです。

(20200122撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:星景6枚スタック,iso3200,f2.0,ss15,Kenko MC PROソフトン(A)使用/前景6枚スタック.iso6400,f2.0,ss25)

オリオンが沈んでしまいましたがサイロを撮り続けました。ここの牧場主さんはかなりご高齢の方でしたが、夜写真を撮る話をするとうまく撮れたら送ってくれと名刺をわざわざいただきました。牧場主の方々は皆こんなサイロをと最初は謙遜されますが、話をしているとやはりそれぞれ愛着を持っておられるのがそれとなく分かりうれしくなります。

(20200122撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:星景7枚スタック,iso3200,f2.0,ss15,Kenko MC PROソフトン(A)使用/前景8枚スタック.iso6400,f.2.0,ss30)

カラマツとオリオン

サイロ以外にも十勝らしい風景と星空を撮りました。これはカラマツの防風林越しのオリオンですが、何枚か撮った中の一枚にひと際輝く流星が映ってました。映っていたというのは、この瞬間下を向いてシャッターを切っていて肉眼では見てなかったからです。カメラに捉えられたのはよかったですが、ちょっと惜しいことをしました。

(20200121撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:iso3200,f2.0,ss15)

同じくカラマツの防風林を絡めての星空ですが、先ほどのところとは違い少し街明かりがありそれが良いアクセントになっています。いずれも十勝方面に行ったらぜひ撮りたいと思っていた構図でお気に入りの写真になりました。

(20200121撮影 α7ⅲ,sigma14mm f1.8 art:iso3200,f2.0,ss20)

カラマツ防風林近くのハルニレの木。

(2020撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:10枚スタック,iso3200,f2.0,ss15,Kenko MC PROソフトン(A)使用)

次は本当は一本木の左側に程よい下り傾斜と道が続く構図で撮ろうと思っていたのですが、現場に着くと前方近くに煌々と明かりが灯る牛舎があり断念し仕方なくその牛舎を外した右側を撮ったものです。ボツにしようと思いましたがピンクと青の街の明かりが思いのほかきれいだったのでそのまま貼り付けておきます。

(20200121撮影 α7ⅲ,sigma14mm f1.8 art:6枚スタック,iso1600,f2.0,ss20)

 

廃屋と草ヒロと星空

もう住宅としては使われなくなった一軒家、牧草地にぽつんと建っていました。もともと家の外壁は白色のようですが、本来赤色の屋根も白い雪に覆われて全体が真っ白な家。とても印象的な1枚になりました。

(20200121撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:星景6枚スタック,iso3200,f2.2,ss15,Kenko MC PROソフトン(A)使用/前景6枚スタック.iso6400,f.2.2,ss30)

いわゆる草ヒロと星ぐるぐる。昼間ロケハン中偶然見つけました。まるでここで星ぐるぐるを撮ってくださいというような廃車と廃屋の配置、久しぶりでしたが迷わず1時間の星ぐるぐる。星空との対比がとても美しい。

(20200122撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:星景105枚比較明合成,iso800,f2.0,ss30/前景7枚スタック.iso6400,f2.0,ss30)

ここも同じく草ヒロと星ぐるぐるですが、古いサイロと今にもつぶれそうな納屋もよい雰囲気を作り出しています。実はここの持ち主さんとは昼間のロケハンの時にお話しすることができました。その方は65歳ということでしたが物心ついたころにはもうこのサイロと小屋があったそうです。50年以上の前のものということですね、、感慨深いものがあります。

(20200122撮影 α7ⅲ,sel24f14gm:星景130枚比較明合成,iso800,f2.0,ss30/前景6枚スタック.iso6400,f2.0,ss30)

やがて朝に

今回も10箇所以上のポイントを一晩中かけて回りました。疲れていましたが、帰り道広尾町のとある橋から見えた風景が美しかったので頑張って撮った一枚。この日の朝はかなり冷え込み霧氷をいたるところで見ることができました。

補足

昨年フィルターメーカーのKANIから発売されると告知された150x170mm角形ハーフソフトフィルターがいつまでも発売されないので、sigma14mm f1.8 art(ソニー)用のソフトフィルターをレンズの後玉付近のスペースに取り付ける形で自作しました。当該レンズは後玉とカメラ接合部の間にソフトフィルターを挿入できる隙間のある張り出し部分があり、この部分に出し入れ可能かつ自然脱落しない形状にフィルターを切り取って特に固定材を使用することなく装着しました。

使用したソフトフィルターはLEE No.3。何度か円形に試作の紙を切ってはレンズ後玉付近の張り出し部にはめを繰り返し、うまく合う形状の型紙を作る(写真右)。型紙が決まったらその形をLEEソフトフィルターの保護台紙にそのままトレース。

ソフトフィルターを保護台紙ごとトレースした形状に沿ってハサミでざっくり切り取り。

切り取ったソフトフィルターを後玉張り出し部分隙間に装着。

今回sigma14mm f1.8 artで撮った写真はすべてこのフィルター付きのレンズで撮りました。

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