こんにちは、ほしたびです。諸事情でブログの更新が疎かになってしましましたが相変わらず月2回程度のマイペースで星撮りは継続しています。
今回は先月2月の新月期に遠征した道東の撮影記録になります。昨年12月から3か月連続の道東遠征となりましたが、今回の最大の目的はまだ雪残る道東の景色と未明近くに昇り始めた夏の天の川の星景写真をとることです。
天の川始め
「雪景色と天の川を撮る」といっても、雪があり天の川が見通せる場所ならどこでもよいというわけではもちろんありません。自分の中でそこにはこだわりがあり、星がない昼間その場所で写真をとっても風景写真として十分成立するような前景や構図でなければ星空をわざわざ撮る意味がないとさえ思っています。星景写真の出来は前景の善し悪しで決まる、「星空3割、前景7割」星空は雲などで半分欠けてもなんとかなるが逆は成り立たない、常にそのように考え撮る場所を探しています。
と、無駄にハードルを上げるようなことを言ってしまいましたが、当日撮る場所にかなり苦戦しました。ただでさえ暖冬で雪が少ない道東で、思ったほどよくない天気の雲行きも見ながら3,4か所候補の場所を距離にして200kmくらい行ったり来たりしながらロケハンし、最終的にとある海岸近くの小高い丘で天の川が昇ってくるのを待つことにしました。
気象条件の悪さとこの時期特有の天の川の低い高度ゆえに、なかなか目視で天の川を確認することができません。とりあえず認識できたさそり座の位置を頼りに何枚も撮りました。結果ちょっと強引に天の川を炙り出したので少し汚くなってしまいましたが、なんとか目的の雪景色と天の川の星景写真を撮ることができました。
神秘的な氷の造形とオリオン
翌日も雪景色と天の川の撮影を試みましたが、残念ながら天候のため撮ることができませんでした。代わりに氷結し始めた湖で下写真のようなとても面白い星景写真を撮ることができました。昼間歩き回ってロケハンしていた時にたまたま見つけた場所ですが、氷結した湖の底から温泉が湧き出てできる「湯壺」と呼ばれる穴でここだけは湖が凍りません。ひょうたんのような形の「湯壺」がとても愛らしかったです。湯が絶えずぼこぼこと沸き立っていたのでどうかと思いましたが、ねらいのリフレクションもうまく映ってくれました。
近くの場所で氷結した氷に少しライトを当てて。氷結した氷の層がぶつかって割れ少しせり上がったような箇所ですが、写真を撮っている最中も時折「パカン」と少しびっくりするような高い音で氷がはじけ割れるような音が聞こえました。
氷結した湖にうっすらとですが冬の天の川のアーチがかかるような構図でパノラマ。ピンクの街明かりの色かぶりをあえて残して構図のポイントに。
牧場を見下ろす丘で星の軌跡。大自然の中に人の営みが感じられる牧場のや街の街灯の明かりが風景にぬくもりとよいアクセントを与えてくれています。
今回の道東遠征は実は3日滞在でしたが、思った以上に天候が悪く枚数的にはあまり撮れませんでした。ただ撮れた写真はどれも自分なりにこだわった前景の写真で何より氷結した湖を歩き写真を撮るという初めての体験もでき、満足度の高い遠征になりました。道東はまだまだ撮りたい風景(前景)がたくさんあるので機会をみてまた遠征したいと思います。ありがとうございました。