星景 登山

雲海と天の川 at 樽前山(ナイトハイク)

こんにちは、ほしたびです。コロナでしばらく活動を自粛していましたが、今月初め約3か月ぶりとなる星撮りを再開しました。

選んだ場所は星撮りを始めた時から一度は撮ってみたい思っていた樽前山。実は夏場のナイトハイクはヒグマが怖くてここ2年全く行ってこなかったのですが、この時期の樽前山は晴れた日なら朝早くから夕暮れ時までたくさんの人でにぎわう人気の山のため、ヒグマと出くわす可能性はかなり低いと考え今回挑戦するに至りました。しかし後述しますが、今回撮影を行った場所のすぐ近くでヒグマの目撃例があったと後で聞かされたときはちょっとぞっとしました。

夕暮れ眼下に広がる雲海

さて、この日の天の川を撮影できる時間はまだ月の影響もあり夜9時半から12時までの2時間半。短い時間で効率よく撮影するためまだ明るい5時半頃五合目の登山口を出発。

20分も歩くと背の高い木々はなくなり開けた登山道になります。仮に薄暗い中ナイトハイクを開始してもすぐに見通しの利く開けた場所に出るというのは安心します。札幌近郊でここより夏場のナイトハイクに適した山はなく、星撮りにも人気の場所であることは頷けます。

40,50分ほど登り樽前山の溶岩ドームの外輪に到着。登る途中から見えていましたが、見事な雲海が苫小牧方面に広がっていました。この雲海が夜まで残っていてくれれば最高だなと思いながらパシャリ。出発時よりかなり陽が傾き登山道をオレンジ色に染めています。

最初の撮影目的場所に到着するともう日が沈みそうな時間帯になっていました。手前右手の山は風不死岳、奥の支笏湖に絶えず西側から外輪山を超えて雲海が流れ込んでいました。夕景をひとりゆっくり楽しんだ後、ここでの目的の星ぐるぐる(スタートレイル)撮影のためのカメラと三脚をセットし、放置したまま次の撮影場所に向かいます。

 

溶岩ドームと天の川

溶岩ドームの外輪をなす山々結構な高低差があり移動するのに時間がかかります。次の撮影場所に着いた頃にはすっかり空が暗くなり星が輝いていました。久しぶりに見た目視できるほど濃い天の川に興奮しながら急いで撮影開始。予め下見登山で考えてい手前の特徴のある岩をポイントに奥の溶岩ドームと天の川のコラボ。ほぼ想定通りの一枚を撮ることができました。

(20210703撮影 α7ⅲ,sel14f18gm:星景71枚スタック,iso6400,f1.8,ss20/前景,iso1250,f2.5,ss310)

続いて昨年秋からチャンスがある度に撮り続けている自己満足の自撮り。先ほどの一枚と星空、地上景は全く同じものを流用していますが、人物周りのライトで照らした範囲の写真を一枚ブレンドした後トリミングして一枚に仕上げています。この自撮り撮影や編集方法は解説しているサイトなどが自分で探した限りはなく、何度も失敗をしながらようやく再現性のある自分なりのやり方を確立することができました。機会があればまた別で解説記事を書いてみようと思います。

(20210703撮影 α7ⅲ,sel14f18gm:星景71枚スタック,iso6400,f1.8,ss20/前景,iso1250,f2.5,ss310/ライティング部分,iso6400,f2.2,ss15)

実はこの場所の近くで1か月前ですがヒグマの目撃情報があったことを、偶然同じ時間帯に樽前山の別の場所から星空撮影をしていた@ume_ttyさんに後日教えていただきました。撮影前に聞いていたらこの場所での撮影はあきらめていたかもしれません。。

雲海と天の川

続いて場所を移動して雲海と天の川。夕方雲海を見たとき、夜まで雲海が発生していればここで撮ろうと決めた場所で撮りました。雲海の上に浮かび上がる幻想的な天の川を撮影することができました。前景がやや単調でしたのでここでも自撮りライティング。

(20210703撮影 α7ⅲ,sel14f18gm:星景61枚スタック,iso6400,f1.8,ss15/前景,iso1250,f2.5,ss386/ライティング部分,iso10000,f2.5,ss15)

霞がかる風不死岳と樽前溶岩ドーム

全ての撮影が終了し最初にセッティングし放置したままにしていた星ぐるぐる撮影セットを回収。結局5時間以上撮影し続けました。下写真はそのうち3時間20分の星の軌跡の比較明合成。

(20210703撮影 α7ⅲ,sigma14mm f1.8 art:400枚比較明合成,iso400,f4.0,ss30/前景(星空用ショットを流用),iso400,f4.0,ss30)

下は移動する際の自らのヘッドライトが残した軌跡入り。面白い写真になりました。

(20210703撮影 α7ⅲ,sigma14mm f1.8 art:400枚比較明合成,iso400,f4.0,ss30/前景(星空用ショットを流用),iso400,f4.0,ss30)

撮影風景など

移動中ヘッドライトを消しスマホのフラッシュだけで撮った写真。星空の写真は前景を見せるため編集で実際よりかなり明るくしていますがリアルな世界はこんな感じ。ただでさえ緊張感のあるナイトハイク、暗闇の向こうにヒグマがいるかもしれないと思うと恐怖心が増します。こんな中を歩いて回りました。

続いて撮影風景。赤道儀を使用しない固定撮影、使用機材はカメラ・レンズ・三脚・雲台の他は曇り止め用のレンズヒーターとその電源となるモバイルバッテリーおよびレリーズのみ。今回のような登山を伴う撮影でも機動力を損なわないようなるべくシンプルな機材、システムで撮るようにしています。

そして夜明け

一晩中アップダウンのきつい樽前山の外輪を歩きまわり下山し始めた頃はすでに空が明るくなってきていました。あまりにも美しい情景だったのでザックの奥にしまい込んだカメラを再び取り出しパシャリ。

下山途中、雲海の上昇り始めた太陽に向かうように飛行機雲の一本の筋が。疲れていましたが、本当にきれいな朝の風景でした。

GPSログ

結局登山口に着いたときは午前5時を過ぎており、約半日樽前山で過ごしたことになりました。また移動中ずっとONにしていたアプリのGPSログを見ると(Gマークがエラーでおかしいですが)延べ約10km以上歩いていました。

今回のナイトハイクに当たってはトレーニングも兼ねた下見登山を2度も行い、事前の準備も含めて充実した星撮り活動になりました。また今後もこのような登山を伴う星撮りを続けていけたらと考えています。ありがとうございました。

 

 

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