訪れたかと思うとあっという間に終わってしまう北海道の短い秋の紅葉。その紅葉と星空を写真に納めるのはタイミング的にとても難しい。それゆえ星撮りとしてはぜひ撮ってみたい題材となります。ということで前回の定山渓につづき紅葉の名所で星空撮影に挑戦してきました。
赤いアーチ橋と星空
実は今回の場所は2年前初めてロケハンしていつか紅葉と星空を撮ってみたいと思っていた場所でした。今年は紅葉の進捗状況をこまめにチェックしながら毎日撮影できるタイミングを計っていたのですが、運よく晴天の日があり星空を撮影することができました。
これまでに何度か訪れていた場所ですが、いつも同様明るいうちに現地に入り最終のロケハンをしました。日が暮れ、月が沈み、星空撮影の条件が整いました。まだ目当てのオリオンは昇ってきませんが、予めやろうと計画していた特徴的な赤いアーチ型の橋の上で自撮りを決行。構図的にばっちり決まり満足です。見よう見まねで始めた慣れない自撮りもだんだん要領が分かってきました。
自撮りの後試しに撮った真上の星空。現像してみると素晴らしく良かった。一部天の川と鉄橋が重なってしまっていますが、満天の星空を映しています。
といったんここで撮影を終えオリオンが昇ってくるまで休憩しようと退散しようとしたところ、日本星景写真協会の正会員で星景写真の様々な活動をされている西沢さん(インスタ)とそのお連れの方と入れ違う形で偶然お会いし、ほんの少しだけでしたがご挨拶させていただきました。西沢さんの写真や活動などは以前ツイッターでフォローさせていただきやめてからもたまに拝見させていただいていた。後日インスタに上がった写真を拝見するとまだ素人域の自分の写真とは比べ物にならないく質の高い写真を掲載されていました。
西沢さんは星景写真のマナーなどにも厳しく以前星空をライティングする星景写真も否定的な意見を述べられていました。なので、直前でランタン片手に自撮りしている姿を見られなくて正直ほっとしました。もちろん他の撮影者が来たらすぐにやめるつもりではいましたが、見られたら怪訝な顔をされたかもしれません(汗)
渓谷の紅葉とオリオン
オリオンが昇り始めたころ、アーチ橋の場所とは違う別のポイントで撮影を開始しました。ちょうどオリオンが山すそに沿う形で上がってきたのですが、形成する最後の明るい星がどうしても高さ的に山すそにかかってしまい全容をみせてくれません。川の流れがゆっくりで時折川面にオリオンのリフレクションが映りましたがちゃんとした形で撮影することができませんでした。また川奥左手から霧が雰囲気よくだだよっていましたがうまく構図に納めることができませんでした。なかなか難しいです。
日付が変わったころ再び本命の赤いアーチ橋の場所に戻ります。オリオンの位置が構図的によい位置にくることを予め予測してのことですが、現場に戻ると想定通りよい位置と高さにきていました。西沢さんたちはずっと撮影を続けておられたようで自分が撮影の準備をしている間に片付けをして帰られてしまいました。ご挨拶してお二人と別れたあと、深夜の暗い橋の上で撮影再開です。今回前景をきれいに撮ために、前景は5分の長秒1枚撮りです。画質的に改善点はありますが、ピント合わせもままならない真っ暗な渓谷で紅葉の色を何とか出すことができました。
牧場の空に流星
紅葉と星空を撮るという今回の目的は果たしましたが、まだ夜明けまで時間があり空も晴れていましたのでもう一箇所立ち寄ることにしました。とある牧場での星空ですが、オリオンときれいな流星を捉えることができました。こんなにきれいなネギ色の流星を写すことができたのは初めてです。紅葉と星空を撮ることに頭がいっぱいですっかり忘れていましたが、実はこの日はオリオン座流星群の極大日でした。もう午前3時を回り、かなり冷え込み疲れもありましたが流星のおかげで少しテンションが上がり元気になりました。
同じ牧場で。牧場施設の明かりがやや強い場所ですが、それを逆にポイントにして撮りました。雪が積もったらクリスマスのようなにぎやかな雰囲気がでて面白いかもしれないと思う場所でした。また機会があれば撮りに来ようと思います。
昼間はこのような感じで馬が牧草を食べのどかな雰囲気でとても気持ちのよい場所です。
やがて朝に
毎度のことですが、夜通し撮影しつづけ気づけば朝に。朝霧が漂い、西の空はビーナスベルトのピンクに染まってとてもきれいでした。
インスタ的な、車の窓に映る朝焼け。
と今回も充実した星活となりました。ありがとうございました。