7月7日七夕の日、かねてから計画をしていた神仙沼での星空撮影に出かけました。今回はニセコ五色温泉野営場にテントを張って2泊3日のひとりミニ合宿です。実は昨年も同じ時期ここにテントを張りニセコアンヌプリに登って星空の撮影などを行いました。1泊300円という格安利用料、徒歩で1分の場所には五色温泉、その割に人少な目で静かということでとても気に入っているキャンプ場です。
テントの中はこんな感じで寝袋とマットと枕だけ。基本的に夜の星空撮影後に寝れればよいだけなので余計なものは何もありません。
神々の宿る沼、神仙沼で七夕の天の川
神仙沼にはこれまで何度か訪れたことがあります。ただ星空撮影はもちろん夜中に一人で行くのも初めてです。暗いだけのところに一人で行くのは気合いで何とかなるのですが、ヒグマが出る時期ということもありいつになく緊張しました。
日が沈み星が輝き始めた8時過ぎ意を決して神仙沼に向かう遊歩道の森に入っていきました。背負ったリュックのペットボトル入れに熊スプレーを収め、熊鈴と大音量のラジオを鳴らしながら熊笹をかき分け沼を目指します。20分くらい歩くと視界がひらけ沼地が姿を現しました。カエルの鳴き声がラジオの音をかき消すくらいにうるさく、少し気が紛れた。
神仙沼に架かる天の川アーチ
空を見るとまだ月が東の空に残っていましたが天の川がうっすらと昇っているのが分かりました。昼間に予め下見したポイントに急ぎます。実は沼全体に架かる天の川のアーチをぜひ撮影したいと思っていたのですが、この時期の天の川は月が沈みはっきり見えるころには角度が垂直になり過ぎて天の川のアーチを前景の沼と一緒に画角に収めるのがとても難しくなります。
少し慌てながら撮りましたが思い通りの天の川のアーチが撮れました。これまでアーチの写真は何度か挑戦し失敗も結構やらかしてきましたが、その失敗を生かして満足できる一枚を撮ることができました。
アーチを撮った同じ場所でチセヌプリと天の川。手前の沼の湖面に天の川が少し映っています。
息をのむほどに美しい天の川のリフレクション
やがて月が沈み、姿がはっきりと見える天の川が垂直に立ち昇ってきました。風もなく沼の湖面を見ると星空がリフレクションしているのが肉眼でもわかりました。思わず息を止めてシャッターを切りました。こんなにも天の川がきれいにリフレクションしている写真を撮れたのは初めてでうれしかったです。
暗闇の中ひとり夢中で写真を撮っているとふと遠くの木道から明かりがゆらゆらこちらに近づいてくるのが分かりました。人だ、しかも三脚らしきものを抱えてる同業者だ(笑)。いつもなら迷惑に思うこともある他の人のヘッドライトの明かりも、緊張感のある場所での撮影だったのでこの時ばかりはほっとした。
「こんばんは、星撮りですよね?」声が届く距離まで近づいたのでその方に声をかけると「そうです。」と答えた。お話を聞くとその方は岩内在住の方でちょくちょく神仙沼に星空撮影に来られてるという。instaもやられていて(46haloさん)たまたま妻がフォローしていたので後から分かりました。しばらくこの場所で46haloさんと少し言葉を交わしながら一緒に天の川のリフレクションを撮り続けました。
木道と天の川
46haloさんが帰られた後も星空を撮り続けました。木道と天の川、木道脇の草花がとてもきれいでした。
別の場所でまっすぐに伸びる木道とその先に立ち昇る天の川。
針葉樹と天の川
エゾ松の間から見上げた天の川。
神仙沼で星ぐるぐる
星撮りの最後は天の川アーチの次に撮りたいと考えていた神仙沼での星ぐるぐる。天の川を撮影している間別のカメラで約4時間ほど撮り続けた星の軌跡です。ISOをミスって低くしすぎましたが、リフレクションの軌跡もはっきり出てほぼ狙い通りの写真を撮ることができました。
やがて朝に
星を撮り終えた後いったん駐車場に戻って仮眠しました。日が昇るころ再び沼に戻り撮った一枚。朝陽に照らされた湖面と草花が美しい。
とこんな感じで夜通し星空を今回も撮影し続けました。撮影中ヒグマを気にしてちょっと疲れましたが、充実感のある一日となりました。2日目に続く、、